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涙の婚活

 男性が当相談所に訪れた動機は、一人娘が父親の為
に強く再婚を勧めるという契機があった。
というのも、父親は浜松に居住、娘は横浜に嫁いでいた。
経営者として、高齢者としては多忙な父親の身を案じて、
彼の伴侶を探す為に、娘が自ら浜松市内を歩き回り、
当相談所を探し当てたのだった。
経営者としては立派な人格者であり、その風格漂う人物
に相応しい伴侶を探し出すのも簡単では無かった。

 やっとその糸口を見出した時、彼から電話が入った。
いつもの軽快なトーンとは異なり、全く別人のような、
沈んだ重苦しい口調で話し出した。
しかも話の内容が聞き取れないような小さい声なので、
聞き返したところ、途中で絶句しながら、”娘が亡くなった”
と涙声で話し出したのだった。
突然の話で、詳しく聞き出すことも出来ないで,一旦電話
を切ったのであった。
4~5日後、こちらから電話を入れると、やっと話の全容が
分かってきた。
28才になる娘が、自宅階段で転び以前オートバイ事故で
痛めた頭の部分を強打して、たまたま打ち処が悪く絶命
したようである。

 彼にとっては唯一の身内が親より先にこの世から居なく
なり、全く天涯孤独の身となり、同情の涙を誘われるばかり
となった。
親より先に若い子供に先立たれるというむごい話が他に
あるだろうか?
なんとか良い伴侶を至急探し出して、天国の娘に報告
してあげねばならない。

 ごく最近、娘の霊が自宅の廊下にくっきり表れたようだ。
それだけ父親の幸福を心配しているようだ。
存命中に間に合わなかったのが返す返すも残念であるが、
幸い近い将来、相応しい伴侶を伴って娘のもとへ報告に
行けそうである。
一歩遅く、引き合わせが間に合わなかったのが大変心残り
である。



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